浴槽レスがなぜ若者に人気?最近の若者のお風呂事情を徹底解説!

トレンド

都市部で「浴槽レス」物件、つまりシャワーだけで浴槽がない住宅が若者を中心に人気を集めています。

なぜ、従来の「湯船でリラックス」という文化が変化し、浴槽を必要としないライフスタイルが広がっているのでしょうか?

今回は、最近の若者の風呂事情や「風呂キャンセル界隈」といったトレンドを交えつつ、紐解いていきタイと思います!

浴槽レス物件が人気の理由

コスパ・タイパを重視する価値観

若者世代、特にZ世代は「コスパ(コストパフォーマンス)」と「タイパ(タイムパフォーマンス)」を重視する傾向が強いです。

浴槽にお湯を張るには水道代やガス代がかかり、準備や掃除にも時間が取られます。読売新聞の記事によると、浴槽に湯を張る行為を「コスパ・タイパが悪い」と感じる若者が増えているとか。

一方、シャワーなら数分で済み、経済的かつ効率的。こうした価値観が、浴槽レス物件の需要を後押ししています。

掃除の手軽さと家賃の安さ

浴槽がない物件は、掃除の手間が大幅に減るのも魅力です。東京都内の浴槽レス物件に住む32歳の男性は「浴槽がないことで余計な掃除が増えない」と語っています。

さらに、浴槽を省いた分、物件の家賃が割安になるケースも。

日経MJの調査では、約4人に1人が日常的に浴槽を使わないと回答しており、浴槽レス物件の入居率が98%に達するシリーズも登場するなど、需要の高さがうかがえます。

ライフスタイルの変化と空間効率

コロナ禍以降、自宅で過ごす時間が増えたことで、空間の効率的な活用を求める声が強まりました。

ライフルホームズ総研のチーフアナリスト、中山登志朗氏は「浴槽レスは快適さを追求した結果の進化」と指摘。

狭い都市部の住宅では、浴槽をなくすことで部屋を広く使えるメリットがあります。

また、湯船につかる習慣がない若者も増えており、シャワーだけで十分という実用的な考えが広がっています。

高齢者視点も影響?

面白いことに、浴槽レスは若者だけでなく、高齢者のニーズにも合致しています。

浴槽での溺水事故防止や介助者の負担軽減の観点から注目されており、こうした社会的背景も浴槽レス物件の普及を後押ししているようです。

風呂キャンセル界隈と若者の風呂事情

浴槽レスの流行の背景には、若者の入浴に対する意識の変化も深く関わっています。

特に、2024年にSNSでトレンド入りした「風呂キャンセル界隈」は、その象徴的な現象です。

風呂キャンセル界隈とは?

「風呂キャンセル界隈」とは、お風呂やシャワーを「面倒」と感じ、意図的に入浴をスキップする人々やその行動を指すネットスラング。

2024年4月28日、Xでのドライシャンプーの投稿をきっかけに広まり、3万以上の「いいね」を集めました。

この言葉は、疲労やストレス、精神的な負担から入浴を後回しにする若者の共感を呼び、コミュニティ化しています。

調査では、20代女性の35.1%が「自分は風呂キャンセル界隈」と回答し、若い女性に特に多い傾向が。

なぜ風呂をキャンセルするのか?

風呂キャンセル界隈の背景には、以下のような理由が挙げられます:

  • 忙しさと疲労:多忙な生活や長時間の労働・勉強で、帰宅後に「脳が省エネモード」になり、入浴の優先順位が下がる。心理カウンセラーのイム・ソネ氏は「心が疲れていると自己防衛機能が働き、面倒な行動を避ける」と解説しています。

  • メンタルヘルスの影響:精神科医の樺沢紫苑氏は、風呂キャンセルが続く場合、身体的・脳疲労やうつ病の兆候である可能性を指摘。実際に、うつ症状のチェック項目に「入浴が面倒」が含まれることも。

  • 新しい清潔観:一部の若者は「外出しない日なら入浴不要」と考え、従来の「毎日入浴」の常識から離れています。クロス・マーケティングの調査では、20代の14.5%が「外出しない日は入浴の必要性を感じない」と回答。

風呂キャンセル界隈の意外なメリット?

驚くべきことに、皮膚科医の平岩亮一氏は「風呂キャンセルが皮膚のバリア機能を高める」と主張。

8カ月の実験で、洗剤を使わず水やエタノールで対応したところ、肌荒れが改善したそう。

ただし、体臭や清潔感の問題はデメリットとして残ります。

若者の風呂事情が示すもの

浴槽レス物件の人気と風呂キャンセル界隈は、若者の価値観や生活環境の変化を映し出しています。

経済的な制約やタイパ重視の考え、精神的な負担が、入浴を「必須」から「選択肢の一つ」に変えているのです。

一方で、Xでは「浴槽レスは貧困の影響」「ガス代高騰で湯船が使えない」といった声も上がり、経済的背景を指摘する意見も。

まとめ:浴槽レスは「退化」ではなく「進化」

浴槽レス物件が若者に支持されるのは、単なる流行ではなく、現代のライフスタイルや価値観の変化を反映した結果です。

コスパ・タイパの追求、空間効率の重視、さらには風呂キャンセル界隈に見られる入浴への意識変化が、浴槽を「不要」とする流れを生んでいます。

これは「湯船文化の退化」ではなく、快適さと実用性を求める「進化」とも言えるでしょう。

しかし、風呂キャンセルが「皮膚のバリア機能を高める」メリットがある一方で、湯船に浸かることにも多くのメリットがあります。

例えば、心血管系の健康、筋肉・関節の痛み緩和、メンタルヘルスの改善、睡眠の質向上、皮膚・免疫機能の強化、代謝の促進など、医学的に証明された多様なメリットがあります。

なので、無理に湯船に浸かる必要は無いと思いますが、湯船に浸かるか浸からないか「選択できる状態」を残しておく方が個人的には良いのかなと思いました。

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